生命の音霊(おとだま)  尾崎元海

 風・風神ふうじん
 風とは空気の流れであり、気圧の差や地球の自転および温度差などにより起こるもの、ということは良く知られている。風というのは強風、暴風という姿で現れることもあり、柔らかいそよ風や心身が清まるような清風などもあり、実に多様である。
霊的に表現すれば、風は龍神という神さまが地上のすべての現れに対して、より大いなる調和へと向かわせる大愛なる氣の働きである。「風吹かば風の心になりぬべし」という聖人の言葉のように、風の流れに心を合わせていけば、この世で生きる様々な智恵や、生きていく上での心の姿勢を学ぶことができるのだ。
(風韻誌2018年1月号)