生命の音霊(おとだま)  尾崎元海

 自然界の万物は、それぞれが独自の響きを奏でながら天命を完うさせています。様々な生命体が発し続けている人間へのメッセージ・声なき声を文章で表現しようと思いたち、『生命の音霊』と題して書くことにしました。この文を通して、自己と自然生命との一体感を実感していただければ幸いです。

 青空・天空
 私は青空。大生命の大いなる無限の世界を、形の世界に表現している広大無辺な大愛の氣。地球界のあらゆる生命体を我が心に抱き、小さな生命から大きな生命の天命完うを、じいっと見つめている。
どこまでも果てしなく、限りなく奥深い天空は、父なる神のみ心。肉体身から想いを離し、自己の本体の神・本心を想い続けることは最大の喜びであり、最高の安らぎの道。あなた方の真の幸せは、心の目を天空・青空の響きに同化させることによって、たやすく体覚することができる。
 「天を仰げ、天からは陽気が降ってくる」の聖言の通り、見上げる者の心の中に、神のみ心からの生命エネルギーが流れ込んでくる。肉体と青空は離れているものではなく、心の世界では本来一つであって、この両者は、世界平和の祈りの中にあっては同一であることを悟る日は近い。
(風韻誌2017年7月号)