春暁(しゅんぎょう)法話  尾崎元海

 内奥ないおうに戻るとは
 五井先生は、神さまは自己の心の内にあると仰しゃってますよね。これは守護霊・守護神様もしかり、救世の神々様も然り、その他の自然神を含めた全ての神々様も然りなんです。この内奥の深い神の意識・み心に戻るための最も最短で、最も間違いのない方法を、私達祈りのメンバーは日々実践中ですよね。
 その第一は、五井先生の統一テープのひびきをじっと聞き入ることで、これができてくると、容易に奥なる神のみ心に戻りやすくなります。それと、日常の中で世界平和の祈りをひたすら祈ることですね。守護霊・守護神様のご加護にいつも感謝を捧げることも大事です。それに加えて、大自然の生命のひびきに融合することを心掛けるということになります。
 当然ながら、全ての把われの想いを消えてゆく姿にすることも忘れないで下さい。その習慣がついてくると、高い光明界のひびきが自己となって、自然に動いてくるようになります。生命が生き生きと躍動してきますから、信の心をしっかり持って実行していって下さい。

 一回一回の祈りが尊い
 浄土門の教えで、〝一回「ナムアミダブツ」と唱えれば一回阿弥陀仏になる〟という話がありますが、世界平和の祈りも全く同じなんですね。〝一回祈れば一回神様になる。数多く祈れば数多く神様になる〟ということですから、無邪気に祈ればいいんですよ。祈れば救世の大光明が輝くということは、本体の神様や守護の神霊もそこにあるということですね。これは絶対の真理ですよ。このことを認め信じると、人生は面白くなり楽しくなるのは決まっています。
 世界平和の祈りは、始めに祈った瞬間に魂の救われが決定されているんです。その真実をより深いものにするために、祈り心を積み重ねていくんですね。この大いなる真理を信じていくと、一回一回の祈りが本当にありがたくなるし、尊いものになるんです。だからシンプルに考えて、子供のような心で唱えていくことですね。どこまで拡大し深くなっていくかを楽しみにして、悠々と大らかに生ききって参りましょう。

 未来を信じること
 未来というのは、今の生きる姿勢によって決定されるんですね。これはもう間違いのないことなんですよ。世界平和の祈りは神様の大光明世界ですから、完全円満なる光のひびきを発しています。ですから、〝私は神様の無限大光明の中にいるのだから、未来は絶対に大丈夫なんだ。守護霊さんが天命完うという真の幸福な世界に引っ張って下さるから大丈夫・大丈夫〟と、確認していけばいいんですね。
 そして祈り心の生活の中で不調和な感情想念や出来事が現れたとしても、落ち込む必要はありません。なぜなら慈愛なる守護の神霊は、その人を必ず幸せに導いて下さいますから、〝これで過去世からの業想念が小さい形で消え去り、本体の神様の完全性が大きく現れたんだ〟と、運命を大きく肯定し、その日その時の最善を尽くしていけばいいんですね。

 観の転換を
 ちょっとした想いかたが、その人の人生を大きく変貌させることを知っておく必要がありますね。手や足が動いたり、食事が普通にできたり、物を運んだり、車の運転ができたり、仕事がそれなりにできたりとか色々ありますね。そういう時に、これは自然にできているからとか、自分が努力をしているからできるんだと、大半の人は何気なく思っていますよね。
 ここが大事なところで、順調に物事が良きように運ばれていること全てに対して、〝これは皆、神様の全能なる力が為さっているんだ〟と、しっかり思うことなんです。この心の姿勢でいけば、内なる神様の全能なる智恵能力・パワーを、肉体側が確実に受け取れるようになるんですね。
 〝そんな簡単なことで〟と思う人もいるでしょうが、この心掛けが急速な進歩に繋がりますから、実行していって下さい。これは〝自分がやっているんだ〟という想いから離れる易しい方法で、神様が為さっているんだと、奥なる無限能力を常に意識していく最良の観の転換法ですね。
 ここで一つ注意点があります。仕事なんかでスムーズにいかない場合があった時、なんで上手くいかないのかという不信の想いが出ることもあると思います。そういう時が大きく飛躍するチャンスなんですね。これは潜在意識層にある神性否定の想いにぶつかって、表面にスーッと出てこないだけなんです。固い想いですから、光によって溶かして頂くこと(祈り心)と、守護霊さんがこれまでにない智恵で仕事をして下さると確信して、決して焦らないで落ち着いていることですね。
 普段から、神様、守護霊・守護神さんはどんなことでもお出来になるんだ、といつも思っていけばいいんです。
(風韻誌2018年5月号)