集会の座談や知人と話をしている中でよく話題になるのが、人間関係の問題です。職場や仕事の関係、サークルやPTAの集まり、また友人や家族などそれは様々です。
中でも相手の人が困ったなと思うような状態の場合、どのように接して対応していったらよいか、という話になります。私達は、表面に現れていることは全て消えてゆく姿であって、全ての人は神の分霊である、と教えて頂いて実践していますので、悩みも以前に比べて少なくなったと思いますが、それでも相手によってはなかなかそう思いにくかったり、現れている不調和なことに気持ちが把われたりする時があります。まして、家族や身近な人になるほどそれが顕著で、日々の工夫が大切だなと思うところです。
そんな折、五井先生のご講話テープの拝聴会で、大変参考になるお話をお聞きしました。
五井先生は、「私は、このように日々いろんな人と会いますが、その人の肉体人間の想いはほとんど相手にしていませんね。むしろ守護霊、守護神さんを相手にして、守護霊、守護神さんの方を見ているわけです。だから、私に相談に来た人が〝こんなに悪い人がいまして〟と、常識的に見てとても悪い人の話をする場合がありますね。私がじーっと見ていますと、その悪い人の守護霊、守護神さんを見ていますと、あーこれは必ず守護霊、守護神さんが直すな、やがて良くなるな、ということが分かります。それで〝やがて直るよ〟とかね、〝本質的には悪くないよ〟とか言うわけです。
人間は、神様の子である人間と、業想念の物質波動と動物波動の混ざった人間と二通りありましてね。現れている方の物質波動や動物波動の人間を相手にしてたんじゃあ、いつもこちらが年中怒ったり、嘆いたりしなきゃなんない立場になりますからね。いつも、神様の子としての人間を相手にしてりゃあいい。もっと言い換えれば、守護霊、守護神さんを相手にしていればいいんですよ」と話され、大変感じ入るものがありました。
「私は肉体人間の想いは相手にしていません」と、五井先生がきっぱりと話されてハッとしたのですが、私達が人間関係に悩んでいる時や思うようにいかない時は、その人の肉体人間の想いを相手にしている時なんですね。それを掴まえて、あの人はあーだこーだと言って、年中嘆いたり怒ったり、悲しんだりしているんだなぁと、つくづく思いました。
五井先生が仰しゃるように、スパッと守護霊、守護神さんだけを相手にするということは、なかなかすぐにできることではありませんが、それでも日々そのことを心掛けて実践していくことはできます。その人の表面に現れている業想念を相手にしない、業に引っ掛からないことが、本当に大切なことだと思いました。
続けて五井先生は、「たとえば、どんな悪い夫であっても、どんな悪い子供があったとしても、守護霊、守護神さんは立派なわけですからね。〝守護霊さん、守護神さんありがとうございます。私も一生懸命祈りますから、力を合わせてこの子を良く致しましょう。この夫を良く致しましょう〟というようにして祈ればいいわけですね。向こうの守護霊、守護神と力を合わせれば早いんです。それを、この肉体人間のバカな息子、嫌な夫の方ばかり見ているから、これは絶対に直りませんね。そういうことになるわけですよ」と話されて、なるほど!と頷いてしまいました。
相手の業想念ばかり相手にして、それを掴んで自分で何とかしようと思っているうちは、何をしても相手は良くならないんですね。相手に良かれと思って、今まで何度となく、こういうことをやっていたなと思いました。
その人の表面に今どのようなことが現れていても、守護霊、守護神さんのお守りと導きは絶対で、その方の先の先の先まで見通して、守り導いて下さっています。その守護霊、守護神さんと力を合わせて祈っていくのが、一番早く良くなると、五井先生は仰しゃっていました。力を合わせるとは、守護霊、守護神さんのご加護をどこまでも信じて、感謝して祈っていくことだと思います。「守護霊、守護神様ありがとうございます。この方の天命が完うされますように」という祈りに代わる最善の方法は、他にありません。私達はそのことをひたすら信じて、縁のある方々との人間関係を、守護霊、守護神様との光の関係にしていきたいと思います。
(風韻誌2019年5月号)
光の関係に変えていく 木村純子
